JALの「リゾッチャ」のキャラクターデザインや、ユニコーン・奥田民生のツアーパンフレットのデザイン、レコードコレクターズの表紙デザインなどを手掛けてこられたイラストレーター界のレジェンドであり、タモリ倶楽部の人気コーナー「空耳アワー」ではソラミミストとしてお茶の間でもお馴染みの安齋肇さんとsmilin’ in the sunshineのオーナーさん、友人の松澤さんと僕とで相談をさせて頂き、安齋さんと大阪在住のイラストレーター寺田順三さんのお二人による合同展を当店の２Fのギャラリーで開催できることになりました。
数年前に東京の青山にあったTAMBOURIN GARALLYが一時閉店するという事で、安齋さんと寺田さんで「TAMBOURINMAN FOREVER」という個展を開催されました。今回はその展示の続編というコンセプトです。
当店のギャラリーで個展をするのは今回が初めてだったのですが、TAMBOURIN GARALLYがクローズの時にこの展示を開催し、今度はオープンする中西商店のギャラリーで開催するという、バトンを渡された様な形でこの企画を開催してくださったお気持ちがとてもうれしく思いました。
今回の個展独自の企画として、EMMA COFFEEの名前の由来である絵馬をお二人のイラストを使って作ろうというとても嬉しいアイディアを安齋さんから頂き、安齋さんと寺田さんそれぞれが描いてくださったブルーの馬のイラストを使った絵馬と、Tシャツ、マグカップを作らせていただく事になりました。安齋さんや寺田さんのグッズコレクターという方がたくさんおられるようで、実際遠方からも問い合わせがあり、ファンの方には嬉しいグッズになったのではと思います。
展示期間中は、今回ご協力くださったsmilin’ in the sunshineさんの商品も会場に並べさせて頂くことになり、大判のポスターが数枚と安齋さんグッズ、「LET’S PRAY AT EMMA」オリジナル絵馬・Tシャツ・マグカップ、smilin’ in the sunshineさんのグッズなどが並ぶに賑やかな会場になりました。
開催期間中に訪れてくださったお客様からは「こんなところでお二人の作品が見られるなんて！」というご感想をたくさんいただきました。確かに「こんなところ」なんです(笑)。自分でもそう思っていました。大阪のこんな辺鄙な田舎町ではなかなか見られないアーティストである事は間違いないのでごもっともな感想です。自分も開催している側なのにそんなお客様と一緒に共感してお話しできた事がとても嬉しかったです。
そして10/10は安齋さんと寺田さんが実際に当店にいらしてのトークイベントを開催しました。コロナ禍での開催でしたので、募集人数は２０名に限定させていただきました。定員はすんなりと埋まり、ただ当日を待つばかり。打合せの段階で何度か話題に出た笑い話ですが、時間に対しておおらかな安齋さんのこと。タモリ倶楽部でもよく遅刻しているのがそのまま放送されたりしているので、当日横浜から来て下さるのかどうか、、、という話が何度かでましたが、何の問題もなく当日は時間通りに来て下さり内心ほっとしました。
トークイベントの内容に関しては全く打合せする事なく、「とりあえず行ってしゃべりましょう」という感じ。僕と協力してくれた友人とで司会をいないといけないのかとも考えていたのですが、そんな心配は全く必要なく、2人で楽しそうにおしゃべりをしているだけで最高に面白くて、こんなに次々と話題が溢れ出す二人のラジオがあったら毎回聞きたいぐらいいろんなお話をしてくださいました。。登場する人の名前がビッグ過ぎるのと、あの人とあの人は昔こんな関係だったとか、あまり公には言えない話もあったり、寺田さんが急に僕のギターで高田渡の「生活の柄」を歌ってくださったり。会場は終始笑い声が絶えない楽しいイベントになりました。
イベント終了後、安齋さんと二人きりになる時間がありました。中西商店EMMA COFFEEの空間がとても気に入ったと言って下さり本当にうれしかったです。さっきまでの陽気に話される安齋さんとは違い、とても落ち着いたトーンでこの空間の良さと、これからこんな風な場所になっていって欲しいという安齋さんの気持ちをゆっくり話してくださいました。話の内容は僕の心の中だけに留めておきますが、その数分間の会話は僕には一生忘れられない時間になりました。
今回の企画は２週間にわたり展示をさせて頂き、約６００名の方に見て頂くことができました。ギャラリーのオープニング企画としては大成功でした。ご協力いただいた安齋肇さん、寺田順三さん、smilin’ in the sunshineの杉前さん、松澤さん、本当にありがとうございました。
大阪府豊能町生まれ 20代前半に「おもしろそう」という理由でトロントへ渡りコーヒーショップで働き始める。カナダでの生活、人や文化、ヘラジカが好きになり、カナダ人になることを本気で計画するも、家の事情で実家の豊能町へUターン。 2014年、家業である中西商店を引き継ぎ、店舗の一角でEMMA COFFEEを開業。 2021年、中西商店を全面的に改装。あらゆる人が自由に過ごすことができる「公園」を作ることを目標に中西商店をリニューアルし、多様なイベントやプロジェクトを企画。同時にEMMA COFFEEを自家焙煎化し、オリジナル商品の開発やコーヒー豆の卸にも力を入れている。
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